開設日(2026.02.19)
広島県労災指定病院・診療所協会
設立75周年記念事業
記念講演会・記念祝賀会
-100周年への新たな“あゆみ”-
〈開催のご報告〉
日時:令和7年11月22日(土)18:00~21:00
場所:ホテルグランヴィア広島 4階 悠久
広島県労災指定病院・診療所協会は1950年(昭和25年)に設立以来、今年で75周年を迎え、記念事業の一環として11月22日にホテルグランヴィア広島で記念講演会・記念祝賀会開催を開催し、広島労働局・管内労働基準監督署長、労災保険情報センター(RIC)などの関係者および災害をテーマにした記念講演を開催することから、県内の災害拠点病院長、市郡地区医師会の担当役職員を招待し、会場に100名が集いました。
【設立75周年記念式典】
オープニング動画・表彰・会長挨拶・来賓祝辞・あゆみ動画披露
当日は、75年の先人の努力と歴史を継承し、会員とともに歩み続けることをテーマとしたオープニング動画により開会した。
実際の会場の様子
オープニング動画
冒頭、今期(11月30日)をもって退任する辻勝三副会長、志田原泰夫幹事を表彰し、両先生から協会活動を振りかえりながら謝辞が述べられた。
辻勝三 副会長①
辻勝三 副会長②
志田原泰夫 幹事①
志田原泰夫 幹事②
会長挨拶で松村誠会長は『本協会が誕生した1950年(昭和25年)は朝鮮戦争がはじまった年である。
戦後のつかの間の平和が脅かされ核戦争の新たな脅威が高まるなか、被爆地の広島において、被災労働者の早期社会復帰と支援を志に、我々の先輩方が立ち上がり本協会を設立した。まさに、近代的な広島県の労災保険診療の原点がここにあり、以来、75年の歴史とあゆみを刻んできた先人の努力の積み重ねは、今を担う私達の責任を映す鏡でもあり、100周年をめざして会員の皆様とともに確かな“あゆみ”を続けていきたい。
今回、設立75周年記念事業として取り組んだ、あゆみ第Ⅱ編の編纂、協会ホームページの開設、本日の記念講演会・祝賀会の開催など、多くの関係者のみなさまにご尽力をいただいた。この場を借りて厚く御礼申し上げる。
今後も労働者の安心と安全を守り、被災労働者の早期社会復帰に資する活動を広島県医師会との強固な一体的連携のもと、広島労働局・労災保険情報センター(RIC)などの関係機関とともに「官・学・民一体のオール広島」の体制で活動していくので、会員の皆様には引き続きのご支援・ご協力をお願い申し上げる』と挨拶した。
挨拶する松村誠会長
次に、広島労働局・管内労働基準監督署長、労災保険情報センター(RIC)の出席者を紹介し、宮原真太郎広島労働局長は辻勝三副会長と志田原泰夫幹事への長年の労災保険診療に対する貢献に謝辞を述べ『貴協会が設立された昭和25年は、戦後復興の歩みを進めるただ中であったと承知している。以来、広島労働基準局(現:広島労働局)と貴協会とは、先人から続く良好な信頼関係が築き上げ、現在に至っている。この75年の間には、じん肺・振動障害・難聴をはじめとする職業性疾病の増加、脳・心臓疾患、精神障害事案等の過労死等事案の増加、新型コロナウイルスの感染拡大等、様々な課題が発生した。今日まで迅速・適正な労災保険給付が確保されているのは、ひとえに大内五良初代会長から現在の松村誠会長に至る歴代会長の皆様のお力添えの賜物である。引き続いて皆様との緊密な連携のもと、様々な施策に取り組んで参りたいので、変わらぬご理解、ご協力をお願い申し上げる』と祝辞を述べた。
祝辞を述べる宮原真太郎広島労働局長
紹介する中本貴久労災医療指導監査官
広島労働局・労災保険情報センター(RIC)の皆様
左から
宮原 真太郎 局長
木下 麻子  労働基準部長
小林 伸五  労災補償課長
勝部 浩   労災管理調整官
笠井 かおり 労災医療監察官
天野 明江  RICコーディネーター
労働基準監督署長の皆様
左から
岩本 康生 広島中央基準監督署長
山埜 典文 呉労働基準監督署長
石井 龍児 福山労働基準監督署長
坂根 紀雄 三原労働基準監督署長
藤岡 裕士 尾道労働基準監督署長
毛利 伸  三次労働基準監督署長
岡野 有己 広島北労働基準監督署長
村上 勝彦 廿日市労働基準監督署長
続いて、ホームページの目玉コンテンツである本協会の歴史物語動画『広島県労災指定病院・診療所協会のあゆみ動画』を初めて披露し、会場から自然と拍手が起こるなど好評を博した。
実際の会場の様子
あゆみ動画
【設立75周年記念講演会】
座長:会長 松村 誠
災害時における医師会の縦の連携と、各層での横の連携の重要性
-令和6年能登半島地震を経験して-
日本医師会常任理事 佐原 博之
佐原博之
令和6年能登半島地震では、道路寸断、医療提供体制の脆弱性、長期断水といった地域特性が被害を深刻化させた。七尾市で診療所および高齢者施設を運営しており、発災直後から断水や施設孤立、避難所対応など、医療・介護の両面で厳しい状況に直面した。地震発生後、DMATが超急性期の救命にあたり、続いてJMATが急性期から慢性期の地域医療再建を担った。この機能分担を支えたのが、日本医師会・都道府県医師会・郡市区医師会の「縦の連携」と、行政・医療・福祉各職能団体との「横の連携」である。
特に重要であったのが、災害時に多数の支援チームを統合する「保健医療福祉調整本部」である。県庁に設置された石川県本部の下、能登北部・中部・金沢以南の三地域に調整本部が置かれ、DMAT、JMAT、日赤、看護、薬剤、歯科、福祉、行政が毎日集まり、避難所の感染症対応、在宅患者の安否確認、福祉施設の入浴支援(テルマエプロジェクト)、1.5次避難所運営などの課題を共有し、迅速に意思決定を行った。道路寸断や通信障害の中で、昼間のみ安全な移動が許される状況下でも、支援活動が継続された。
ICTの活用も大きな成果を生んだ。オンライン資格確認の災害時モードにより、マイナンバーカードがなくても薬剤情報が照会可能となり、避難先での診療継続に大いに役立った。また、いしかわ診療情報共有ネットワークを通じ、転院患者の検査結果や画像、カルテ情報を迅速に把握でき、病院間搬送が大量に発生した状況でも適切な治療判断が可能となった。さらに、停電で褥瘡が悪化した施設では、専門医・認定看護師・JMAT・大学病院が連携したオンライン褥瘡回診が導入され、遠隔でも高度な診断が行われた。
最終的に、1,097チーム・延べ12,374人のJMATが活動し、その規模は東日本大震災に次ぐものであった。本地震は、平時からの信頼関係と連携基盤こそが有事の力となること、そして医療・福祉・行政が一体となった縦横の連携こそが地域医療を守る鍵であることが、本地震を通じて強く示された。
講演する佐原博之日本医師会常任理事①
講演する佐原博之日本医師会常任理事②
座長を務める松村誠会長
講演会の様子①
講演会の様子②
お礼を述べる松村誠会長
設立75周年記念祝賀会
松村誠会長は挨拶で、来賓祝辞の宮原真太郎広島労働局長をはじめとした広島労働局・管内労働基準監督署長、労災保険情報センター(RIC)、県内の災害拠点病院長などの来賓および記念講演会の講師を務めていただいた日本医師会常任理事の佐原博之先生への謝辞を述べた。
続いて、松原進あゆみ編集委員長・顧問から『55周年のあゆみから早いもので20年が経過し、諸先輩方の労災保険診療にかける熱意と思いを継承し伝えることを念頭に75周年の記念事業として「あゆみ第Ⅱ編」を編纂した。本書では腰痛などの労災認定基準を盛り込んだ労災保険制度および労災診療費算定基準などを解説することにより、手に取り日々の診療に役立てていただけることを心がけた。監修いただいた広島労働局労働基準部労災補償課ならびに編集委員の皆様にはこの場をかりて感謝を申し上げる』との挨拶後、乾杯し、開宴した。途中、latino mix(ラティーノミックス)によるカクテルパフォーマンスと75周年記念特別カクテル「universal 75」※が祝賀会に華を添え、参加者一同とともに設立75周年を盛大に祝賀した。
会を終えるにあたり原田昭副会長が登壇し、『広島県の特徴として、1点目は75年にわたる広島県医師会、広島労働局、労災保険情報センター(RIC)、そして本協会の4者による緊密な連携によって労災保険診療が推進されている。2点目として、労災レセプトの点検は、全国的には審査と呼んでいるが、広島労働局労災保険医療協議会では医学的妥当性を丁寧に審議する姿勢(規程に明記)をとっており、17名の委員による合議制を採用し、被災労働者の早期社会復帰に資する医学的議論を行っている。この広島県独自の2つの特徴が75年の歴史の積み重ねであり、そのあゆみを本日はお祝いさせていただいた。思い起こせば父、原田雅弘が本協会の役員を長年務めたことから、小学生の頃、わが家に大内五良初代会長がお見えになられることがあり、なんとなく眺めていた。それから、60年後の本日、高いところに立たせていただいているのにご縁を感じ、改めて責任の重大さに身の引き締まる思いである。
 広島県独自の特徴を活かし、適切な労災保険診療及び適正な請求を続ける不断の努力を続ける活動を続けていきたい』との閉会挨拶により終演し、本協会は100周年にむけた新たな“あゆみ”を開始した。
挨拶する松村誠会長
乾杯に先立ち挨拶する松原進あゆみ編集委員長・顧問
latino mix(ラティーノミックス)による
カクテルパフォーマンス①
latino mix(ラティーノミックス)による
カクテルパフォーマンス②
閉会挨拶する原田昭副会長
75周年記念特別カクテル
「universal 75」
※カクテル名「universal 75」の由来
「普遍的な」「万人向けの」「すべてに共通の」 「世界的な」という意味を持つ言葉に、皆さまが 変わらず医療に携わり、貢献していただいてるこ とへのリスペクトを表現させていただきました。

伝統的なクラシックカクテルである「フレンチ75」 をツイスト(アレンジし変化させる)。シャンパー ニュを使用したレシピで、周年・祝賀にふさわしい カクテル。
通常のジン・レモン・シャンパーニュを使用したレ シピに加え、グレープフルーツや、微かにベルガモ ットオレンジとラフランスの香りを加え、華やかさ をプラスしております。
by latino mix(ラティーノミックス)